こんにちは。髙塚です。
あなたのお客さんは何にお金を払っていると思いますか?
そんな事を聞くと「そんなの商品(サービス)にお金を払ってるに決まってるだろ!!」と思われる方も多いでしょう。
お客さんが何にお金を払っているか、細かく分析していくとなかなか面白いことが分かってきます。
今日はお客さんは不安や不安の解決策、すなわち安心にお金を払うということをお伝えします。
Contents
不安を利用したCM例
例1 洗剤のCM
洗剤のCMをどれでも良いので、思い浮かべてください。
まな板に多くの雑菌がいて、それを洗剤で一拭きしたら雑菌がいなくなって清潔なまな板になるというCMを誰もが一度はみたことがあると思います。
これも不安や安心を利用したCMです。
まな板にたくさん雑菌がいる事実を利用して、不安を与え洗剤を使って綺麗にするという安心、解決策を提示することで商品の良さをアピールしています。
例2 保険のCM
これは保険そのものが安心を売る商品なので分かりやすいと思います。多くのCMが病気や怪我で入院しても、保険のおかげで少ない負担で済んだことをアピールしています。
恐怖を煽れば良いわけではない
不安や安心を売ると考えた時に、恐怖を煽って買わせる卑怯な売り方だと考える人が多いですが、恐怖を煽れば良いというわけではありません。
現代はスマートフォンやSNSが発達しているため、簡単に情報の裏取りをすることができます。また過度に煽りすぎるとその道の専門家からツッコミが入り、即信用に傷がつきます。
人は損をするのが嫌いな生き物
人はリスクを目にするとすべて回避しようと行動します。(プロスペクト理論という意思決定の理論)
例えば「10人中9人が満足した商品です」と言われると「ふーん、良い商品なんだな」と思うでしょう。
これをリスクを全面に出して
「10人に1人がなんらかの理由で満足していません。」と言い換えると10%のリスクが気になって、その理由がハッキリするまで商品を買うのをためらってしまいませんか?
どちらも期待値は90%満足することは変わりありませんが、リスクに対して人は過敏に反応してしまいます。
不安ではなく、気遣いから「安心」を与える
では過度に煽りすぎず、お客さんの不安や安心を満たすことができるでしょうか。それは不安を煽るのではなく気遣いから「安心」を与えることができます。
夏のイベント会場にあるキュウリ
夏のイベント会場にいくと必ずと言っていいほど、飲み物や定番のグッズと並んでキュウリが売ってますよね?そこには「熱中症予防に塩分をどうぞ」と書かれています。
過度に熱中症への不安をあおるのではなく、さりげない熱中症への気遣いから安心(塩分)を売っているのです。
独立当初、スキルが無くても売り上げに困らなかったたった一つの理由
今になって考えると、私はお客さんにスキルではなく安心を売っていたと思います。
私より経験もスキルもあり、良心的な値段で仕事をする人は今でもたくさんいます。独立当初などは、今以上に自信がありませんでした。
そんな私ができることは、お客さんに対して精一杯「私があなたの立場ならこうします」と提案することだけでした。自分で仕事を受注したのに仕事の8割を先輩に外注して助けてもらったこともありました(笑)
お客さんは安心とリスク回避を買っていた
Webの仕事は一般の方からはなかなか分かりにくいものです。無料でホームページを作るサービスもれば、数万円の格安でサイトを制作する会社もあります。
そして数百万円の高価なサイトを制作される会社もあります。
お客さんにとっては安いサイトで品質が悪いのも嫌だし、不要に高額なサイトを購入して損をするのも嫌なのです。
「私があなたの立場ならこうします」と提案することで、自分で判断するよりも安心して購入することができたと思います。
あなたの会社がしているさりげ気ない気遣いは何ですか?
私のクライアントさんを見ていると、お客さんに対してさり気ない気遣いをして、リスクを先回りして回避してあげているケースが多々あります。クライアントではないのですが、以前名刺を発注したときに誤字があったのを見つけて、連絡してくれた印刷会社の方もいらっしゃいました。
あなたがさり気なくやっていることは、お客さんの不安を解消して安心を与える素晴らしいものです。自分では当たり前だと思っていても、お客さんは不安に感じていることもあるので、きちんと言葉にして伝えて安心させてください。